創業時に活用できる制度融資のポイント〜東京編〜

創業段階での2大資金調達方法である、日本政策金融公庫の創業融資と地方自治体の制度融資。

今回は、地方自治体の制度融資について、東京の制度融資を使いながら解説します。

東京都の制度融資のポイント

東京都の制度融資のポイントをまとめました。

あくまで、ポイントのみを記載していますので、細かい条件までは確認できていない部分もあります。実際の要領には、もっと細かい話がいっぱい書かれていますので、詳細はこちらをご覧ください。

東京都中小企業融資制度の一覧

具体的に利用される際には、東京都産業労働局金融部金融課(03-5320-4877)もしくは、お近くの金融機関にお問い合わせください。

創業融資

利用資格

  • 事業を営んでいない個人であって、1 か月以内に新たに個人で又は 2 か月以内に新たに 会社を設立して東京都内で創業しようとする具体的計画を有し、原則として事業に必要な許認可等を受けている方
  • 創業した日から 5 年未満である中小企業者及び組合(個人で創業し、同一事業を法人化した方で、個人で創業した日から 5年未満の方を含む。)

融資限度額

  • 2,500 万円(創業前は自己資金に 1,000 万円を加えた額の範囲内)

融資期間

  • 運転資金 7 年以内(据置期間1年以内を含む。)
  • 設備資金 10 年以内(据置期間1年以内を含む。)

融資利率(年利)

責任共有制度の対象となる場合  固定金利
  • 3年以内:1.9%以内
  • 3年超 5年以内 2.1%以内
  • 5年超 7年以内 2.3%以内
  • 7年超 2.5%以内  
 変動金利
  • 短プラ+0.7%以内 
  責任共有制度の対象外となる場合 固定金利 
  • 3年以内 1.7%以内
  • 3年超 5年以内 1.9%以内
  • 5年超 7年以内 2.1%以内
  • 7年超 2.3%以内
 変動金利
  • 短プラ+0.5%以内 

返済方法

分割返済(元金据置期間は1年以内) 

東京23区の制度融資のポイント

東京は東京都だけでなく、東京23区にそれぞれ独自の制度融資があります。一例として、渋谷区、新宿区、世田谷区の制度融資の概要をあげてみます(平成29年3月時点)。

 渋谷区 新宿区世田谷区 
融資限度額1,500万円
(必要額の1/2相当額)
2,000万円2,000万円
返済期間 7年以内(据置期間1年)7年以内(据置期間1年)7年以内(据置期間1年)
金利 

年利1.7%

(内、区が1.3%負担するため、実質負担は0.4%)

年利2.1%

(うち、区が1.4%を負担するため、実質負担は0.7%)

年利2.1%

(内、区が1.8%負担するため、実質負担は0.3%)

信用保証料の補助
  • 代表者が渋谷区内在住の場合、またはファッション・デザイン・ITなどの分野で特別に認められた場合は、区が信用保証料を30万円まで補助 
  • 支払った信用保証料の1/2を補助(上限26万円) 
  •  なし

東京23区の制度融資は、区ごとに特色のある制度であり、区によっては、利息を補助してくれたり、信用保証料を補助してくれたり、支援が手厚いです。

一方で、融資に至るまでに創業計画書を経営指導員への相談が条件とされていたり、手間もかかりそうな印象です。

また、東京都の制度融資も東京23区の制度融資も保証をするのは東京都信用保証協会ですので、保証の上限は決まっています。ですので、東京都と区から二重で融資を受けられるわけではないことに注意してください。

東京の制度融資のまとめ

東京の創業段階における制度融資については、

  • 東京には、東京都の制度融資と各区の制度融資があり、バリエーションが豊富
  • ただし、全て東京都信用保証協会が保証するため、調達できる総額が増えるわけではない
  • 創業前は自己資金に1,000万円を加えた額の範囲内の創業融資の申し込みしかできない

となっているようです。

制度融資は、一般的に創業段階においては、通常の銀行融資よりも創業者にとって有利な条件で資金調達できる反面、審査は厳しくなっています。

審査で落とされないために重要となるのが、創業計画書(事業計画書)をしっかり作って、提出することです。

借入申込書類が受理されても、審査で落とされるケースが非常に多くなっています。審査で引っかかるポイントはやはり創業計画書(事業計画書)になります。

ご自身の創業にかける想いや、具体的な事業計画、資金の使途などをきっちり書いて、高いハードルの創業融資を勝ち取ってください。

なお、創業計画書の書き方については、以下の記事が参考になります。

参考記事:【図解】創業融資を受けるための事業計画書の書き方

参考記事:【創業計画書の事例分析】損益計画の書き方〜店舗業の場合〜

参考記事:【創業計画書の事例分析】損益計画の書き方〜受注型ビジネスの場合〜