創業時に活用できる制度融資のポイント〜大阪編〜

創業段階での2大資金調達方法である、日本政策金融公庫の創業融資と地方自治体の制度融資。

今回は、地方自治体の制度融資について、大阪の制度融資を使いながら解説します。

大阪府の制度融資のポイント

大阪の制度融資のポイントをまとめました。

あくまで、ポイントのみを記載していますので、細かい条件までは確認できていない部分もあります。実際の要領には、もっと細かい話がいっぱい書かれていますので、詳細はこちらをご覧ください。

制度融資(信用保証付き)のご案内

具体的に利用される際には、大阪府商工労働部の中小企業支援室金融支援課(06−6210−9508)もしくは、お近くの金融機関にお問い合わせください。

開業資金A・B

利用資格

事業を営んでいない方が

  • 事業を開始する場合又は事業開始後5年未満の場合

である場合に利用できる制度融資です。

融資限度額

  • 開業資金A:1,000万円
  • 開業資金B:1,500万円

AとBの併用で2,500万円まで申し込みできます。

AとBの違いは、自己資金の要件です。

事業開始前又は事業開始後2ヵ月未満の場合は、Aは自己資金の4倍まで限度額となっていますが、Bは自己資金の範囲内となります。なお、事業開始後2ヶ月以上の場合は、A、Bとも自己資金の要件はなくなるようです。

これだけみれば、事業開始後2ヶ月以上の場合の方が有利にもみえますが、「事業開始」というのを実質的に判断されるため、厳密に証明する必要があり、ハードルは上がりそうです。例えば、単純に開業届の提出日というだけではダメで、賃貸借契約書や水道光熱費の支払、売上金の入金や従業員などへの給与の支払いなど、実質的に事業が始まっていることを証明しないといけなくなります。

融資条件

  • 融資期間:7年以内(据え置き期間は12ヶ月以内)
  • 金利:年1.4%(固定金利)
  • 保証料:年1.0%
  • 担保:不要
  • 代表者保証:必要

地域支援ネットワーク型A・B

利用資格

事業を営んでいない方が、以下を満たす場合に利用できます。

  • 事業を開始する又は事業開始後1年未満の場合
  • 事業所の所在地が地域支援ネットワーク型取扱地域内にある場合
  • 商工会議所等のフォローアップを受けることに同意する場合

開業資金との違いは、事業開始後は1年未満でないと利用できないという点と、主たる事業所の所在地が地域支援ネットワーク型取扱地域内にあり、次のリンク先にある取扱金融機関を利用しないといけないという点になります。

開業サポート資金(地域支援ネットワーク型)取扱地域・取扱金融機関一覧

この要件に合うのであれば、開業資金と比べて、自己資金の比率が低くても申し込みができたり、利子や保証料が低いので、地域支援ネットワークの方が有利になるかもしれません。

融資限度額

  • 地域支援ネットワーク型A : 1,000万円
  • 地域支援ネットワーク型B : 1,500万円

AとBの併用で2,500万円まで申し込みできます。

こちらも、AとBの違いは、自己資金の要件です。

事業開始前又は事業開始後2ヵ月未満の場合は、Aは自己資金の9倍まで限度額となっていますが、Bは自己資金の範囲内となります。なお、事業開始後2ヶ月以上の場合は、A、Bとも自己資金の要件はなくなるようです。

融資条件

  • 融資期間 7年以内(据え置き期間は12ヶ月以内)
  • 金利 年1.2%(固定金利)
  • 保証料 :(A)年0.5%、(B)年0.6%
  • 代表者保証:必要

その他

融資後3年間、金融機関、商工会・ 商工会議所等によるフォローアップを受ける必要があります。

大阪市の制度融資のポイント

大阪市のホームページを見ても、創業段階で使えそうな制度融資はありません。

実際に大阪市に確認しても、創業段階の制度融資は大阪府のものをご利用くださいと言われました。

大阪の制度融資のまとめ

大阪の創業段階における制度融資については、

  • 創業1年目以内で地域支援ネットワーク型取扱金融機関への申し込みができそうであれば、地域支援ネットワーク型が条件的には有利
  • 地域支援ネットワーク型は、大阪商工会議所等のフォローアップを受ける必要があるので手間がかかる
  • 事業開始前や事業開始後2ヵ月未満の場合は、自己資金がないと申し込みできない(事業開始後2ヶ月以上の場合は、A、Bとも自己資金の要件はなくなる)

となっているようです。

制度融資は、一般的に創業段階においては、通常の銀行融資よりも創業者にとって有利な条件で資金調達できる反面、審査は厳しくなっています。

審査で落とされないために重要となるのが、創業計画書(事業計画書)をしっかり作って、提出することです。

借入申込書類が受理されても、審査で落とされるケースが非常に多くなっています。審査で引っかかるポイントはやはり創業計画書(事業計画書)になります。

ご自身の創業にかける想いや、具体的な事業計画、資金の使途などをきっちり書いて、高いハードルの創業融資を勝ち取ってください。

なお、創業計画書の書き方については、以下の記事が参考になります。

参考記事:【図解】創業融資を受けるための事業計画書の書き方

参考記事:【創業計画書の事例分析】損益計画の書き方〜店舗業の場合〜

参考記事:【創業計画書の事例分析】損益計画の書き方〜受注型ビジネスの場合〜