カフェを開業するために必要な開業資金を試算してみた

飲食店を開業するためには大きな額の開業費用がかかると言われていますが、具体的にイメージは持っていらっしゃいますか?

なんとなくたくさんのお金がかかりそうだけど、実際に何にどれくらいかかるのか、イメージがつきにくいと思います。

今回は、大阪の中心部から近いエリアに小さなカフェを開業するとした時に、どれくらいの開業費用がかかるのかをシミュレーションしながら、開業費用のイメージを具体的に持ってもらえるように具体例で解説してみます。

飲食店の開業資金

基本的に飲食店を開業しようとすると多額の開業資金が必要となります。

規模や業種・業態によって費用感は変わってきますが、小さなお店でコストをできる限り抑えたとしても数百万円、大きめのお店なら数千万円の開業費用が変わってきます。

開業費用をどのように見込むかは、お店の成否にも関わる重要な試算です。

今回は、比較的小資本でできると言われているカフェを安心して経営できるだけの開業資金がどれくらいかを試算してみますので、参考にしてみてください。

なお、開業費用に関しては、以下の記事が参考になりますので、ご覧ください。

参考記事:飲食店が開業資金を調達するために知っておくべき傾向と対策

参考記事:飲食店の開業準備時に知っておくべき開業資金の計算方法

Step1 店舗物件

まずは、店舗の物件選びから始めましょう。

今回は、大阪市で中心部からそれほど離れていない場所で、カフェを開くということですので、エリアから絞り込んでいきたいと思います。

サンプルで、大阪市の中心部からそれほど離れていないエリアで、飲食店可能な1階の店舗物件、面積が10〜20坪、徒歩5分圏内という条件で検索してみました。

交通
(沿線/駅/バス停)
大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線 長堀橋駅大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線 松屋町駅阪急電鉄千里線 天神橋筋六丁目駅大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線 長堀橋駅大阪市営地下鉄谷町線 天神橋筋六丁目駅
徒歩5分5分4分2分3分
賃料/管理費等16万円18万円23万円27万円30万円
坪単価1.3万円1.4万円1.5万円1.7万円1.9万円
礼金/敷金60万円50万円120万円145万円150万円
面積13坪13坪15坪16坪16坪
築年数10年15年55年35年3年

今回はあくまでサンプル5件を抽出していますので、もっといい物件もあるかもしれませんが、こちらでみていきましょう。

まず、大阪市中心部周辺に1階で10〜20坪の店舗物件を借りようとすると、坪単価で1万円代後半くらいが相場になっているようです。敷金・礼金などの一時的に必要となるものは概ね100万円前後のようです。

したがって、店舗物件の賃借にかかる開業費用の目安としては、15坪で月額賃料が23万円敷金・礼金を120万円とすることにします。また、不動産仲介手数料を賃料1ヶ月分の23万円を見込みます。

Step2 内装工事

店舗が決まったら、次は内装工事費用です。

10坪少々の小さなカフェの場合、内装工事の坪単価は、概ね20万円〜50万円が相場となっています。

内装には手を抜きたくないのですが、やはり内装工事のコストは気になります。

オシャレに仕上げたいもののできるだけコストを抑えるために、天井はコンクリートむき出しのままにしたりして、内装工事には坪単価で30万円で見積もってみようと思います。15坪×30万円=450万円とすることにします。

なお、居抜き物件を選択した場合は、内装工事費用を大きく抑えることができます。

一方で、居抜き物件は、賃貸借契約の時、前のオーナーに造作譲渡料を支払うことになるケースがよくあります。また、居抜き物件であっても、お店を好みの形に変えていくために、内装工事等を行うこともありますので、一概に居抜き物件の方がコストが抑えられるということにはなりません。

しかし、一般的には居抜き物件の方がコストを抑えることができるケースが多いので、開業費用を抑えたい方は、居抜き物件の検討をされてみてはいかがでしょうか?

以下の記事が参考になります。

参考記事:飲食店の開業時に居抜き物件を選ぶ際の留意点と判断のポイント

Step3 お店の家具や機器

次にお店の家具や厨房機器を揃えます。

家具や厨房機器などはできるだけ安く抑えたいので中古を中心に揃えていきたいと思います。

まずは、テーブルと椅子ですが、座席数は、テーブル4つ×4席の16席を用意します。テーブルと椅子のセットを中古の家具屋さんで1セット7万円×4=28万円です。

また、コーヒーマシンや厨房機器、冷蔵庫、製氷機、食器などを専門のリサイクルショップで揃えたところ、全部で約200万円ほどかかるようです。

なお、これらの新品で家具や機器を揃えるとかなり高額になって今います。

最近は、中古品の流通も数が増えており、またそれほど古くなっていなかったり、傷がついていないような中古品も多くあるため、初期投資を抑えたお店の開業をするのであれば、中古品の選択は欠かせないものとなるでしょう。

トータルの予算を考えながら、リサイクルショップを活用してみてください。

その他色々揃えたいものがあるので、全部で250万円ほど見込むこととします。

Step4 運転資金

運転資金とは、スタッフの給料や仕入先への仕入代金の支払い、家賃や水道光熱費の支払いなど毎月出ていく支払いに当てるための資金をいいます。

売上が見込めると、運転資金は売上代金から支払うことができるようになりますが、開店してから売上が起動に乗るまでの間、これらの運転資金を支払うためのお金を手当てしておく必要があります。 もし、開店してから起動に乗るまでの期間の運転資金を手当てしていなかったら、開店当日からお客様がどんどん来店し売上が順調に推移しないとお金が足りなくなります。

したがって、お店が起動に乗るまで2〜3ヶ月はかかるものとして、その間の運転資金を準備しておけば、安心して経営することができます

開業までの運転資金

まずは、店舗物件の契約から開店までの期間のうち、発生する家賃が1ヶ月分発生するため、月額家賃の1ヶ月分23万円を見込んでおきます。

また、開店までに仕入れておく食材や消耗品などがあり、これを30万円と見込みます。

これ以外にも、開店までにかかる諸経費(交通費や交際費、名刺やチラシ作成などの広告費)を考慮して、60万円を見込みます。

開業から軌道に乗るまで運転資金

家賃については、先ほど月額23万円で見込みました。

スタッフは、アルバイトを2人採用する予定ですので、一人当たり13万円×2人=26万円を1ヶ月あたりの人件費として見込むこととします。

水道光熱費も季節によって変動しますが、結構かかるため、月10万円を見込んでおきます。

これらをトータルすると、毎月の運転資金は60万円となります。

お店の経営が安定するまでを2ヶ月と想定して、60万円×2ヶ月=120万円が軌道に乗るまでの運転資金です。

小さなカフェを開業するための開業資金は約1,000万円

大阪市の中心部からほど近い場所に15坪ほどの小さなカフェを開業するための資金シミュレーションをまとめてみます。

項目金額
店舗の敷金・礼金120万円
不動産仲介手数料23万円
内装工事450万円
お店の家具や機器250万円
開業までの運転資金60万円
開業から軌道に乗るまでの運転資金120万円
合計1,023万円

このように、小さなカフェを開業するためには約1,000万円の開業資金が必要というシミュレーション結果となりました。

今回は、場所が大阪の中心部から近かったり、スケルトン物件で内装工事をしたりという点で比較的開業費用がかさむ事例ではありますが、やはり飲食店を余裕を持って開業しようとすると、それなりの開業費用を準備する必要があることがご理解いただけたかと思います。

カフェに限らず、飲食店をオープンするためには、お金の手当をしっかりとして、安定した経営のスタートが切れるように時間をかけてじっくり準備をしていきましょう。