外注先とのトラブルを防ぐためにおさえておくべき3つのポイント

さまざまな製品を作っているメーカーにおいて、自社内で対応できない工程の対応や受注が立て込んだ際の生産能力を強化するために、生産や加工を外部の協力会社に外注することがよくあります。

また、メーカーに限らず、製造卸業や加工卸業についても、袋詰めや包装など、いろいろな加工を外注先に委託しています。

製造や加工の外部委託は、いろいろな局面で必要となるプロセスですが、忙しい中で外注先に製造や加工を委託していると、どうしても依頼の仕方が緩くなったり進捗確認が甘くなったりしてしまいがちです。

そこで、今回は、外注先を適切に管理するための仕組み作りの方法を紹介したいと思います。

ポイント1 外注先への作業指示

古くからのお付き合いのある外注先などによくある話ですが、

「外注先への見積もり依頼や発注の際に、作業指示や要件が明確に伝えられていなくて、品質問題につながったり、作業のやり直し等が発生し、結果的に、得意先に迷惑をかけてしまった。」

このような話をたまに聞くことがあります。

自社対応であれば、作業ミスや加工不良が発生しないように、各工程に細かい作業予定を伝えたり、口頭での作業指示などをしながら、作業を進めていると思います。

外注先での作業は、自社対応のように細やかなコミュニケーションが取れない中で進んでいきますから、本来であれば、作業指示は自社内での作業よりも細かく正確に整理したうえで、言った言わないを防ぐために紙ベースで指示する必要があります。

しかし、忙しかったり、時間がなかったりする中で、この作業指示が甘くなり、想定通りの加工をしてもらえなかったということになってしまいます。

その結果、不良品が発生したり、作業のやり直しが発生するということになり、ひいてはあなたの会社の得意先に、あなたの会社が怒られてしまうことになります。

ただ、外注先に製造や加工を委託するケースは、忙しい時、バタバタしている時もあるため、なかなかその都度、きっちりとした対応することは難しいと思います。

そこで、外注先に作業を指示する場合の要求事項をルール化しておくとともに、作業指示書をフォーマットとして用意しておいて、時間をかけなくても常に一定の作業指示ができるような仕組みを作りこんでおくことが重要となります。

ポイント2 外注先の納期管理

外注先からの納期が遅れてしまって、あなたの会社での作業も遅れて、結果的に得意先に迷惑をかけてしまった。

これは、一義的には外注先に原因がありますが、外注先だけが悪いのではなく、自社に問題があったと考えるべきです。

外注先には、当然に納期を守る義務がありますが、納期が遅れたとしても、あなたの会社の得意先に対しては、外注先が悪かったということで責任転嫁はできません。

得意先に迷惑をかけ、信頼を失うのは、あなたの会社になります。

したがって、外注先の納期を管理することは、あなたの会社にとっても重要なポイントとなりますので、外注先にまかせっきりにするのではなく、あなたの会社の業務のひとつとして、組み込んでいく必要があります。

外注先の納期管理としては、例えば、以下のような仕組みを入れていくことが考えられます。

  • 外注先には、作業指示書等の紙ベースで納期を明確に伝えるとともに、納期の変更等があれば、その都度確実に伝えることをルール化する。
  • 外注先の作業の進捗を定期的に確認することをあなたの会社の仕組みとして組み込む。例えば、外注先に対して、納期の3日前に作業の進捗を確認することをルール化する。
  • 納期遅れが発生した場合には、外注先に対して「納期遅れ報告書」の提出をさせ、納期遅れの発生理由、今後の再発防止策等を確認することをルール化する。

外注先の納期遅れは、外注先のせいではなく、自社の管理に問題があると考え、外注先に納期遅れを発生させないような管理の仕組みを作っていきましょう。

ポイント3 外注先の新規開拓

信頼できる外注先、柔軟に対応してくれる外注先、技術力のある外注先など、多様な外注先とお付き合いしていくことは、生産の安定化はもちろんのこと、ひいては経営の安定化につながるほどに重要なポイントになってきます。

しかし、新規の外注先を開拓することは、かなり面倒で手間がかかる仕事になります。

長年取引関係にあった外注先であれば、担当者同士も気心が知れており、外注先の技術レベルや納期対応などもよく知っていることから、無用なストレスなく発注することができますが、新規の外注先に対しては、そうスムーズにいかないことも多いと思います。

でも、面倒ですが新規の外注先を開拓しておかないと、安定した経営からは遠ざかってしまいます。

取引関係が長くなると、価格交渉が難しくなったり、納期や技術レベルについても、大幅な改善が期待できなかったり、と外注の費用対効果が上がらず、生産性が低下してしまうからです。

また、最悪の場合、あなたの会社と得意先との信頼関係にもヒビがはいってしまうこともあります。

したがって、面倒ではありますが、外注先の新規開拓を計画的に実施していく必要があります。

外注先を新規開拓するにしても、自社にとってどういう外注先がどのタイミングまでに必要かということを描いておかないと効果的な新規開拓ができません。

そこで、以下のポイントに留意しながら、外注先の新規開拓計画を作成します。

自社にとって外注が必要となる工程を明確にする

自社にとって弱い工程が外注対象となるケースが多いですので、まずはその部分を今後も外注し続けるのかどうか?また他の工程についても外注の要否を検討しながら、外注が必要となる工程を明確にしておきます。

外注が必要な工程の要件を明確にする

外注先として必要なモノが何か(特定の技術力、会社の規模、納期対応力など)を具体的にイメージしておき、取引を行いたい外注先像を明確にしておきます。

新規の外注先を、いつまでに確保しておく必要があるかを明確にする

例えば、現状の外注先で社長が高齢化しており、数年後には廃業が予定されていたり、外注先のキーマンが数年後に退職する予定であったりすれば、その時までに新しい外注先を確保しておく必要があるため、これを計画上で明確にしておきます。

外注先候補を探すための情報収集

外注先候補を探すために、各方面に動いていく必要がありますが、手当たり次第に動いてもムダが多くなってしまいます。

そこで、事前に新規開拓をするための情報収集をしておくことがポイントとなります。

ここでは、一般的な情報源を書いてみます。

紹介

取引関係にある金融機関や商工会議所、同業者団体(○○組合、××工業会など)に問い合わせてみるのが一案です。特に地方銀行や信用金庫、また商工会議所はビジネスマッチングに力を入れているケースが多いため、紹介してもらえる可能性があります。

取引先

仲のいい得意先や仕入先に聞いてみるのも一つの方法です。

特に仕入先の商社・卸会社などは、情報を多く持っており、商社・卸会社のビジネスにつながる話でしたら、動いてもらえる可能性大です。

インターネット

最近、製造業、加工業で自社WEBサイトに力を入れている会社が増えています。

必要な技術やエリアで検索すると、必要な要件を兼ね備えている外注先候補がヒットする可能性もあるため、インターネットの活用も検討すべきです。

計画的に外注先の新規開拓を行いながら、徐々に信頼のおける外注先を増やしていき、安定した生産環境を整えることが重要です。