【図解】健康保険被扶養者(異動)届の記入例と書き方

起業・開業を行うと、社会保険の加入手続きが必要となります。

実際に従業員を新しく採用した場合に必要となる手続きのうち、今回は健康保険被扶養者(異動)届の書き方のポイントを解説します。

なお、この記事は「ハローワークで正社員の採用を失敗しないための7つのステップ」のStep7 社会保険・労働保険の手続きを行うに関連する記事です。社員採用の全体フローは、こちらを参考にしてください。

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健康保険被扶養者(異動)届とは

新たに採用する従業員(以下、「被保険者」といいます)が健康保険に加入する場合、その従業員が扶養する家族(以下、「被扶養者」といいます)などがいれば、健康保険被扶養者(異動)届を資格取得届と合わせて5日以内に管轄の年金事務所に(健康保険組合に加入している場合は、健康保険組合にも)提出します。

被扶養者の認定

健康保険の被扶養者になれる人は、以下の被扶養者の範囲でかつ基準を満たした人になります。

まず、被扶養者は範囲が以下のとおりに決まっています。 

1.被保険者と同居している必要がない者

  • 配偶者
  • 子、孫および兄弟姉妹
  • 父母、祖父母など(直系尊属)

2.被保険者と同居していることが必要な者

  • 上記1.以外の3親等内の親族(伯叔父母、甥姪とその配偶者など)
  • 内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)

そして、上記の範囲に入っていて、かつ、被保険者によって生計が維持されていることが必要です。

被扶養者の生計維持の基準 

年間収入130万円未満(60歳以上又は障害者の場合は、年間収入180万円未満)で、

  • 同居の場合は、収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
  • 別居の場合は、収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満

上記の「年間収入」とは、過去における収入のことではなく、被扶養者に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。(給与所得等の収入がある場合、月額108,333円以下。雇用保険等の受給者の場合、日額3,611円以下であること。) また、被扶養者の収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます。 なお、これらの基準に該当しなくても、その世帯の生計の状況を総合的に勘案して、被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認めるときは被扶養者と認められることもありますので、不明点があれば年金事務所に相談してみてください。

健康保険被扶養者(異動)届の書き方〜被保険者欄〜

事業所整理記号

健康保険被扶養者(異動)届の事業所整理記号はこちらに記入します。

事業所整理記号を記入します。

事業所整理記号は、年金事務所から送付される「健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬月額決定通知書」などに記載されていますので、こちらを参照しながら記入してください。

被保険者整理番号

健康保険被扶養者(異動)届の被保険者整理番号はこちらに記入してください。

被保険者整理番号を記入します。

被保険者整理番号とは、従業員である被保険者ごとに割り振られた番号であり、通常、新たに健康保険、厚生年金保険に新規適用手続きをする際に1番から順に年金事務所に置いて番号がつけられていきます。その後、新たに採用する従業員については、資格取得届を提出する都度、続きの番号を採番することになります。

この被保険者整理番号は、健康保険証の「番号」と書かれている欄に記載されていますので、新たに従業員を被保険者として追加する場合は、最後に付与した番号に1を加えた数字を被保険者整理番号とします。

従業員台帳で、被保険者整理番号も管理しておくと便利ですね。

被保険者の氏名・生年月日・性別

健康保険被扶養者(異動)届の被保険者の氏名・生年月日・性別はこちらに記入してください。

こちらの欄には、被保険者となる新たに採用した従業員の氏名、生年月日、性別を記入してください。氏名のフリガナをお忘れないように。

異動の別

健康保険被扶養者(異動)届の異動の別はこちらに記入してください。

こちらの欄には、被扶養者の追加や変更など、この健康保険被扶養者(異動)届で行いたいものを○で囲んで選択してください。

  • 被扶養者を増やしたい・・・「追加1」
  • 被扶養者を減らしたい、または氏名等を変更したい・・・「削除(変更)2」

なお、この欄は、被保険者資格取得届と同時に提出するときは記入しないでください。

変更内容

健康保険被扶養者(異動)届の変更内容はこちらに記入してください。

この欄は、国民年金第3号被保険者にかかる届出を同時に提出する場合のみ記入してください。

この場合、上記の異動の別に置いて、「削除(変更)」を選択した場合だけ、変更内容を○で囲んで選択してください。

資格取得年月日

健康保険被扶養者(異動)届の資格取得年月日はこちらに記入してください。

資格取得年月日は、入社日(=資格取得日)を記入してください。

標準報酬月額

健康保険被扶養者(異動)届の標準報酬月額はこちらに記入してください。

標準報酬月額を記入してください。

基礎年金番号又は手帳記号番号

健康保険被扶養者(異動)届の基礎年金番号又は手帳記号番号はこちらに記入してください。

この欄は、国民年金第3号被保険者にかかる届出を同時に提出する場合のみ記入してください。

この場合は、基礎年金番号または手帳記号番号を以下で確認して記入してください。

  • 青色の年金手帳
  • 基礎年金番号通知書
  • 国民年金保険料の口座振替額通知書
  • 国民年金保険料の納付書、領収書
  • 年金証書
  • 各種通知書等(年金額改定通知書、年金振込通知書等)
  • 「ねんきん定期便」

郵便番号・被保険者の住所

健康保険被扶養者(異動)届の郵便番号及び住所はこちらに記入してください。

被保険者である従業員の住所と郵便番号を記入してください。

健康保険被扶養者(異動)届の書き方〜配偶者である被扶養者欄〜

配偶者基礎年金番号又は手帳記号番号

健康保険被扶養者(異動)届の配偶者基礎年金番号又は手帳記号番号はこちらに記入してください。

この欄は、国民年金第3号被保険者にかかる届出を同時に提出する場合のみ記入してください。

この場合、被保険者である従業員の配偶者を被扶養者の基礎年金番号または手帳記号番号を記入してください。

生年月日

健康保険被扶養者(異動)届の生年月日はこちらに記入してください。

配偶者の生年月日は、「⑦生年月日」のみに記入して、「⑦生年月日(訂正後)」には記入しないでください。生年月日に訂正のない場合のみ「⑦生年月日」及び「⑦生年月日(訂正後)」に記入してください。

手帳記号番号

健康保険被扶養者(異動)届の手帳記号番号はこちらに記入してください。

基礎年金番号の他に年金手帳番号を持っている場合に記入してください。

被扶養者(第3号被保険者)になった理由・被扶養者(第3号被保険者)でなくなった理由

健康保険被扶養者(異動)届の被扶養者(第3号被保険者)になった理由・被扶養者(第3号被保険者)でなくなった理由はこちらに記入してください。

この被扶養者(異動)届にて被扶養者(第3号被保険者)になった場合は、被扶養者(第3号被保険者)になった理由を選択してください。また、この被扶養者(異動)届にて被扶養者(第3号被保険者)でなくなった場合は、被扶養者(第3号被保険者)でなくなった理由を選択してください。

理由として当てはまるものがなければ、「その他」のカッコ内に理由を記入してください。

なお、75歳に到達し、後期高齢者医療の被保険者となった場合は、㋜欄のその他のカッコ内に「75歳到達」、一定の障害をお持ちで広域連合の認定を受け、後期高齢者医療の被保険者となった場合は、「障害認定」と記入してください。㋜が死亡の場合は、死亡年月日を記入してください。

被扶養者の氏名・生年月日・性別・続柄・職業・収入

 健康保険被扶養者(異動)届の被扶養者の氏名・生年月日・性別・続柄・職業・収入はこちらに記入してください。

被扶養者の氏名

被扶養者である配偶者の氏名を記入してください。なお、氏名の変更(訂正)を行う場合は、変更(訂正)前の氏名を記入のうえ二重線で抹消し、その上段に変更(訂正)後の氏名を記入してください。

生年月日

上記生年月日の項目をご覧ください

性別

被扶養者である配偶者の性別を選択してください。なお、性別の訂正を行う場合は、訂正後の性別を○で囲んでください。

続柄

被保険者から見た配偶者の続柄を、「夫」、「妻」などと記入してください。

職業

配偶者の職業を、その実態がわかるように「主婦」、「年金受給者」等と記入してください。

収入

配偶者の収入については、職業から得られる給料や不動産収入などに加えて、非課税対象となる年金(障害・遺族)、失業給付、傷病手当金等も含めて記入してください。

被扶養者になった日・被扶養者でなくなった日

 健康保険被扶養者(異動)届の被扶養者になった日、被扶養者でなくなった日はこちらに記入してください。

「被扶養者になった日」は、以下のように記入してください。

  • 被保険者資格取得届と同時に提出する場合・・・㋓の「資格取得年月日」を記入
  • 被保険者資格取得届と同時に提出しない場合・・・「出生年月日」、「婚姻年月日」など資格取得することになった日を記入

「被扶養者でなくなった日」は、以下のように記入してください。

  • ㋜欄の理由が就職の場合・・・「就職年月日」
  • ㋜欄の理由が死亡の場合・・・「死亡日の翌日」
  • ㋜欄の理由が後期高齢者医療の被保険者となることにより被扶養者でなくなる場合・・・被保険者となった日

郵便番号・住所

 健康保険被扶養者(異動)届の郵便番号・住所はこちらに記入してください。
㋠及び㋡は、被保険者である従業員の配偶者の住所と郵便番号を記入します(住所は、都道府県名から記入してください。)。 なお、別居の場合は、1月あたりの仕送り額を㋟欄に記入してください。

健康保険被扶養者(異動)届の書き方〜その他の被扶養者欄〜

被扶養者の氏名

 健康保険被扶養者(異動)届の被扶養者の氏名はこちらに記入してください。

対象となる従業員の被扶養者となる方の氏名を記入してください。なお、氏名の変更(訂正)を行う場合は、変更(訂正)前の氏名を記入のうえ二重線で抹消し、その上段に変更(訂正)後の氏名を記入してください。

生年月日・性別

 健康保険被扶養者(異動)届の配偶者の生年月日はこちらに記入してください。

対象となる従業員の被扶養者となる方の生年月日を記入し、性別を選択してください。なお、性別の訂正を行う場合は、訂正後の性別を○で囲んでください。

続柄・職業・収入

 健康保険被扶養者(異動)届の配偶者の続柄・職業・収入はこちらに記入してください。

対象となる従業員から見た被扶養者となる方の続柄を、「父」、「母」、「子」、「祖父」、「祖母」などと記入してください。

また、被扶養者となる方の職業を、その実態がわかるように「年金受給者」、「小学生」、「中学生」、16歳以上の学生の場合は「高校○年生」等と記入してください。

また、被扶養者の方の収入についても、職業から得られる給料や不動産収入などに加えて、非課税対象となる年金(障害・遺族)、失業給付、傷病手当金等も含めて記入します。

被扶養者になった日・被扶養者でなくなった日・理由

 健康保険被扶養者(異動)届の被扶養者になった日、被扶養者でなくなった日、理由はこちらに記入してください。

「被扶養者になった日」は、以下のように記入してください。

  • 被保険者資格取得届と同時に提出する場合・・・㋓の「資格取得年月日」を記入
  • 被保険者資格取得届と同時に提出しない場合・・・「出生年月日」、「婚姻年月日」など資格取得することになった日を記入

「被扶養者で亡くなった日は、以下のように記入してください。

  • ㋩欄の理由が就職の場合・・・「就職年月日」
  • ㋩欄の理由が死亡の場合・・・「死亡日の翌日」
  • ㋩欄の理由が後期高齢者医療の被保険者となることにより被扶養者でなくなる場合・・・被保険者となった日

また、「理由」㋩欄については、被扶養者になった場合は、「出生」、「離職」など、被扶養者でなくなったときは、「就職」、「死亡」などの事実を具体的に記入してください。

なお、被扶養者でなくなった理由が、以下の事項であれば、「解除自由」のいずれかを選択してください。この場合、㋩の記入は不要です。

  • 75歳に到達し後期高齢者医療の被保険者となった場合・・・「1.75歳到達」
  • 一定の障害をお持ちで広域連合の認定を受け、後期高齢者医療の被保険者となった場合・・・「2.障害認定」

同居・別居の別・住所地

 健康保険被扶養者(異動)届の同居・別居の別、住所地はこちらに記入してください。

従業員の被扶養者の生活状況について、㋫欄に被保険者との生活状況について該当するほうを○で囲み、⑬欄に住所地(都道府県名)を記入してください。

なお、別居の場合は、1月あたりの仕送り額を㋟欄に記入してください。(遠隔地の大学等へ進学するため別居している昼間の学生を除きます。)

健康保険被扶養者(異動)届の完成

これで、健康保険被扶養者(異動)届が完成しました。

いかがでしたでしょうか?慣れていないとなかなかうまく書けないかもしれません。

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