【入社手続き】法律で決められてる採用時の健康診断の基本

正社員を新しく採用した時には、入社時に健康診断を受けることが労働安全衛生法で決められています。

今回は、入社時の健康診断の留意点について解説していきます。

なお、この記事は「ハローワークで正社員の採用を失敗しないための7つのステップ」のStep6 入社手続きを行うに関連する記事です。社員採用の全体フローは、こちらを参考にしてください。

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健康診断の対象者

健康診断は、労働安全衛生法という法律において、

事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行なわなければならない。

とされており、雇入時と年1回以上行う必要があると決められています。健康診断の対象は、常時使用する労働者とされていて、正社員は基本的に対象となります。

入社時の健康診断の項目

入社時に必要となる健康診断の項目は、以下のとおりとなります。 

  • 既往歴および業務歴の調査
  • 自覚症状および他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、視力および聴力の検査、腹囲の測定
  • 胸部エックス線検査
  • 血圧の測定
  • 尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)
  • 貧血検査(赤血球数、血色素量)
  • 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド)
  • 血糖検査
  • 心電図検査

入社時の健康診断のタイミング

入社時の健康診断は、入社の直前または直後に実施します。また採用者自身が受けた健康診断結果の提出で代用する場合は、入社前3カ月以内の健康診断結果が必要となりますのでご留意ください。

健康診断の費用負担

入社時の健康診断について、従業員、事業主のいずれが負担するかというのは明確に決まっていません。しかし、健康診断を義務付けている労働安全衛生法では、事業者に義務を課されていることからも、事業主が負担するケースが多いのではないかと思います。

パートやアルバイトの健康診断は?

上記のとおり、正社員を採用する際には健康診断が義務付けられています。

それでは、パートやアルバイトの場合はどうなっているのでしょうか?

健康診断の対象である「常時使用する労働者」がどこまで含まれるか、がポイントになります。

これについては、厚生労働省東京労働局の以下の記事が参考になります。

Q16.一般健康診断では常時使用する労働者が対象になるとのことですが、パート労働者の取り扱いはどのようになりますか?

常時使用する労働者とは以下の1、2を満たす従業員ということになります。

  1. 期間の定めのない契約により使用される者であること。なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上使用されることが予定されている者及び更新により1年以上使用されている者。(なお、特定業務従事者健診<安衛則第45条の健康診断>の対象となる者の雇入時健康診断については、6カ月以上使用されることが予定され、又は更新により6カ月以上使用されている者)
  2. その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分3以上であること。

これによると、パート、アルバイトなどは、1週間の所定労働時間が同様の業務を行っている通常の労働者の4分の3以上だった場合で、 今後1年以上雇用される予定であれば、健康診断が必要となります。