株式会社ダブルツリー
藤原様
▼ 導入ツール
マネーフォワード クラウド会計Plus、Manageboard
▼ 支援内容
マネーフォワード クラウド会計Plus導入支援(運用ご提案・操作説明~設定代行)
給与データおよび請求書発行データの会計ソフトへのインポート用フォーマットの納品
岡山県と香川県を中心に、軽自動車専門店「くるまのハヤシ」をはじめとしたモビリティ事業のほか、カフェやコインランドリーなどの日常からレジャーまで幅広くカバーした店舗展開をされている株式会社ダブルツリー様。2024年12月にTOKYO PRO Marketに上場をされています。
IPO準備とバックオフィス体制の強化を目指し、ナレッジラボのコンサルティングサービスを活用してマネーフォワード クラウド会計Plusの導入と、予実管理システムManageboardの導入をされました。
これらのサポートやシステム導入によって、以下の効果を実感されています。
・マネーフォワード クラウド会計Plusに移行後のスムーズな定着が実現
・毎月20日頃に完了していた月次決算が、13日頃には完了するまでに早期化
・正確でスピーディーな予実状況の把握と経営分析が可能に
詳しいお話を、同社の藤原様に伺いました。

事業内容
弊社は、地域の持続的で最適な“移・⾷・住”の実現をミッションに、岡山県と香川県を中心にモビリティ事業とコンフォタブルライフ事業を展開しております。
IPOを見据えた内部統制の強化と過去の苦い経験
会計ソフトの移行を決断した背景には、いくつか重要な要因がありました。
以前は財務応援 R4という会計ソフトを利用していましたが、IPOを目指す中で、このシステムには承認機能がないという大きな課題が浮上しました。監査法人からは、上場企業に必須とされるSOC1レポートタイプ2への対応が困難であると指摘を受け、この要件を満たす会計ソフトの導入が急務となりました。
会計ソフトの移行にあたって、クラウド型の会計システムを軸に選定を進めていました。しかし、マネーフォワード クラウド会計Plusの導入前には、とても苦い経験をしています。別の会計ソフトの導入を試みて、莫大な金額を費やしたにもかかわらず、システムを使いこなすことができませんでした。理由の一つは、導入した会計ソフトのプロダクトの作りが、複雑な仕訳が多い弊社の会計上の運用や顧問税理士との相性が合わなかったことです。
紆余曲折がありましたが、最終的にマネーフォワード クラウド会計Plusを選んだ決め手は、承認機能がついているクラウド会計というのはもちろん、会計知識のある人にも馴染みやすい作りであると感じたためです。導入前に顧問税理士に同席してもらい、見た目や使い心地を確認してもらった結果、「これであれば大丈夫だろう」というお墨付きを得られたことも、選定の大きな決め手となりました。

単なるシステム変更にとどまらない全体最適化を目指して
マネーフォワード クラウド会計Plusの導入にあたり、手厚い導入支援は必須だと考えていました。
導入以前の試行錯誤から、私自身「次は絶対に失敗できない」という強い決意を持っていました。また、社長からも「いいソフトを入れても使いこなせなければ意味がない。導入しておしまいではなく、使いこなせるよう伴走してもらい、実装できるところまで支援してもらった方が良い」という強いアドバイスがありました。
さらに、会計ソフトを単に導入するだけでなく、売上や給与などの他のシステムとの連携を含めた広範な自動化を実現し、バックオフィス全体の最適化を図りたいと考えていました。このような複雑な連携や自動化は、自社だけでは実現が困難であると認識していました。
マネーフォワードの標準的な導入支援サービスでは、マニュアルやチャットサポートなどのサポート体制はあるものの、基本的な設定は自社で行う必要があり、ミーティング回数などには制限があるため、ナレッジラボ社による手厚いサポートと伴走支援が不可欠だと判断しました。ナレッジラボ社との初回の打ち合わせで、自社の疑問点に的確に答えてもらえたことが信頼に繋がり、依頼を決断しました。
月次決算の劇的な早期化と運用の定着
ナレッジラボ社のコンサルティングサービスを受けたことで、当初期待していた以上のメリットを享受できました。最も顕著なのは、マネーフォワード クラウド会計Plus移行後の運用定着がスムーズに進んだことです。導入時に最も期待していた部分であり、サポートのおかげで円滑な移行が実現しました。
さらに、給与データや請求書発行データのマネーフォワード クラウド会計Plusへのインポートフォーマットを納品いただいたおかげで、会計ソフトへの仕訳起票の処理スピードが格段に向上しました。これにより、以前は毎月20日頃に完了していた月次決算が、現在は13日頃には完了するまでに早期化しました。売上を締めてから月次決算が完了するまで10日かかっていたところ、3日にまで短縮できるようになった今の運用も、このシステム連携とサポートがなければ実現不可能でした。
また、ナレッジラボ社のサポートは、単なるツールの使い方だけでなく、自社の状況を深く理解した上で具体的なアドバイスや解決策を提供してくれるため、「聞きたいことがすぐに聞ける」という点が非常にありがたかったです。システム契約に標準付帯されているサポートでは得られない、質問の背景や意図を汲み取った質の高い回答は、業務を滞りなく進める上で大きな助けとなりました。
これまで弊社では他にもコンサルティングサービスを利用することがありましたが、「依頼をして失敗したな」と感じる経験も少なくありませんでした。ナレッジラボ社のコンサルティングについては、契約内容の支援範囲を超えて、自社の課題解決に向けたパートナーとして寄り添った支援をしてもらえた感覚があり、「ナレッジラボ社に依頼して本当によかった」と強く感じています。

月次決算後の予実状況の把握も正確かつスピーディーに
マネーフォワード クラウド会計Plusの導入後、予実管理システムManageboardも導入しています。
Manageboardを導入した背景には、IPOを目指すにあたって、従来表計算ソフトで行っていた予実管理業務に課題がありました。具体的には、毎月のように予実管理表の数式が壊れて合計値が合わないといった不備が発生していたこと、さらにその不備が原因で経営会議や取締役会でデータの正確性に関する質問など、本来議論すべきことではない内容に時間を割かれてしまうといったものです。また、表計算ソフトでのフォーマットの作成やデータ入力は属人的であり、運用面でのリスクも抱えていました。
そんなときに、コンサルティングを受けていたナレッジラボ社が予実管理システムを提供していると聞き、従来の運用で抱えていた数式破損や属人化の問題を解消できると期待して導入を決意しました。
Manageboardの導入後は、マネーフォワード クラウド会計PlusとのAPI連携により、スピーディーに正確な数値を反映できるようになり、先述のような課題が解決しました。さらに、会計ソフト上では難しかった特定の事業だけに絞った予算と実績の比較など、柔軟な経営分析ができるようになりました。これらのデータにすぐにアクセスができるため、リアルタイムに予実状況を把握でき、経営判断の迅速化に大きく寄与しています。
会計ソフトを中心としたバックオフィスの最適化とManageboardの導入をかけ合わせたことで、弊社ではIPOを目指す過程で必要な「月次決算のさらなる早期化」と「予実状況のタイムリーな把握」、さらに「建設的な会議の実現」という大きな成果を上げています。一連のバックオフィスの強化はIPO企業やIPO準備企業には不可欠であり、実際に未来を見据えたよい投資だったと感じています。
会社概要
- 株式会社ダブルツリー
- 岡山県と香川県を中心に、軽自動車専門店をはじめとしたモビリティ事業、カフェやコインランドリーなどのコンフォタブルライフ事業を展開
- https://d-tree.jp/
※上記インタビュー内容は2025年6月18日時点の情報です。