経理で利益を出せるって本当?

経理について、次のような感覚をお持ちではないですか?

 

  • 細かい事務作業が多くて、面倒くさい
  • 経理をきっちりやっても1円の利益にもならない
  • 簿記や経理の知識がないので、よくわからない

 

中小企業の経営者からみた経理のイメージって、こんな感じを持たれてるんじゃないかな、とよく感じます。

 

毎日忙しい中で「面倒くさい」「カネにならない」「よくわからない」から経理にコストをかけるのがバカらしくなり、会計事務所や顧問税理士に記帳から何から全部任せておこう、という経営者が結構いらっしゃるように思いますが、本当にこれで大丈夫なのでしょうか?

 

本当に経理は利益にならないのか?

ここで、ちょっと話は変わりますが、飛行機のパイロットになったと想像してみてください。

 

コックピットに乗り込んだら、いろいろなメーターや警告灯などの計器があります。

この計器のおかげで、

  • 今どのくらいの高度を飛んでいるのか?
  • 燃料は残りどれくらいあるのか?
  • 現在地はどこなのか?

がわかります。

 

ただ「飛ぶ」だけなら、計器がなくても飛べるかもしれません。

 

しかし、目的地に時間どおりに到着するには計器なしでは難しいでしょう。

 

また、何かトラブルや不測の事態になったとき、計器が壊れていたら安全な飛行は困難になると思います。

 

もし、あなたが飛行機を購入するとしたら(あまり想像できないかもしれないですが、、、)、どちらを買いますか?(値段は仮定です)

 

A:正確な計器がついた飛行機 1億円

B:計器が壊れているかもしれない飛行機 7千万円

 

私なら間違いなくAを買います。

 

経営における経理は、飛行機における計器と同じものです。

 

利益を出すために経理はいらない、という発想で安易に経理を外注すると

 

  • 売上や利益などの重要な情報が2、3ヶ月遅れでしかつかめなくなる
  • おカネの流れが見えず、今月や来月の入金や支払さえわからなくなる
  • 目標達成のために、あとどれくらいの売上が必要になるのか、どれくらいコストを抑える必要があるのかわからなくなる

 

となってしまい、計器なしで飛行を続けるのと同じような状態で経営することになってしまいます。

 

なので、売上には直結しないため、軽視されがちな経理ですが、何があっても墜落しない経営をしていくためには、目立たないけど非常に重要なものとなるのです。

 

売上を安定して伸ばすのは大変、でも社内を変えることはできる

 

「売上を安定させたい」、「売上を増やしたい」、これは経営者であれば誰もが常に考えることですよね。

 

でも、なかなか売上を安定して増やしていくことは難しいというのも感じていらっしゃるのではないかと思います。

 

売上を伸ばすための取り組みは重要ですが、時間と手間がかかるうえに、確実に成果が出るというものでもなく、ウルトラC的な手法はないと思います。

 

しかし、社内を変えることで、利益をねん出することは可能です。

 

私たちが経営改善のコンサルティングを実施する中で、経営環境が厳しくなっていて利益を残すのが難しくなっているにもかかわらず、経営者が利益に対する執着心が低いのではないかと感じることがよくあります。

 

1円の利益を積み重ねることが重要であるにもかかわらず、次のような状況になっている会社が多く存在します。

 

  • 売上は意識しているが、利益が残っているかどうかはあまり気にしていない
  • 見積もりの精度が甘く、採算度外視の受注が止められない
  • 個別の商品原価の積上げ計算ができてなくて、ムダがそぎ落とせていない
  • 生産ラインのムダが改善されないまま、不要な残業代が流出している
  • 以前からの仕事の流れを変えられず、ムダなコストが発生している

 

どうしてこのような状況になるのでしょうか?

 

この点について、私たちは、多くの経営改善のお手伝いをしていく中で、経営者が、経理や数字の管理に対して、次のような感覚になっていることを強く感じます。

 

  • 数字に対する意識が低い

経理業務を外注すると、社内でなにもしなくても試算表や決算書ができるようになります。

 

そうすると、経理事務としては手間がかからず楽になるのですが、副作用としては、経理に対する意識がどうしても低くなってしまうという問題が発生します。

 

特に、経理の外注コストを低く抑えようとすると、会計事務所も後回しにしがちであり、試算表が2、3ヶ月遅れて出てくるということもよくあります。

 

こうなると、数字をチェックしながら経営するという意識が遠のいてしまい、どんぶり勘定になってしまいます。

 

  • 社内に数字を取り扱うノウハウがない

会計事務所が作った試算表を眺めてみて、深い分析はできていますか?

 

会計事務所の担当者が説明した内容を受けて、経営改善の具体策は出てきていますか?

 

社外で作られた試算表を見ても何も見えてこず、その数字の使い方がわからないのが普通だと思います。

 

会計事務所が作った試算表だけをなんとなく眺めてみても、正直なにも見えてこないと思います。

試算表という“金額”情報をベースに、モノに関する“個”の情報や、時間に関する“時間や分”の情報を織り交ぜながら、分析をしていくノウハウが必要となります。

 

経理をアウトソーシングしている時点で、ベースになる経理ですら生きた情報にならず、社内にノウハウがたまらないため、試算表や決算書を経営改善につなげることができなくなります。

 

  • 数字で管理していないため、詰めの甘さがいろんなところに出てくる

 

利益など具体的な数字でチェックせず、感覚で経営判断をしていると、どうしても採算に対する感覚が鈍くなってしまいます。

 

1円単位で原価を削っていったり、見積もりを行ったりという感度が鈍くなり、個別にみたら小さいかもしれないですが、積もり積って赤字の原因になるのです。

 

経理業務を後回しにすると、利益に対する執着は落ちてしまいがちです。

 

利益に対する執着心を高めるためには、まず数字に対する意識を変えていかないといけません。

 

社内の数字に対する意識を高め、活用できる数字を把握し、使いこなしていくことによって、売上を伸ばさなくても利益を出していくことが十分可能になるのです。

 

これが、利益を出している会社と赤字になっている会社の大きな分かれ目となっています。